実はつい最近まで大学ではインプラントを学ぶことができませんでした。勉強熱心な歯医者さんたちはトップシェアのインプラントメーカーが主催するセミナーに参加したり、世界のインプラント学会に所属するなどして、知識や技術を習得してきました。
最近の大学ではきちんと教えているので、今後インプラントに取り組む歯科医が増えそうです。
インプラントで頼れる歯医者さんは、難しい症例でも安全に対応できる歯科医、とも言えます。
代表的な難症例に『骨が少ない』という症状があります。
最近では骨造成という高度な技術が確立されているので、骨がなければ骨を創ってそこにインプラントを埋入します。インプラントは死ぬまでもつのかが気になりますが、単刀直入に言うと分かる人はどこにもいません。インプラントが一般に広まってまだそんなに時間が経っていないので裏付けとなるデータが得られていないのです。
一番必要としているのが高齢者ということもありますが、インプラントは死ぬまでその役割を全うしているようです。一説によれば、インプラントの寿命は40年とも50年とも言われています。
インプラント手術の目的は、抜けたり折れたりした歯を取り戻すための治療です。歯科クリニックはコンビニよりも多いですが、インプラントのできる歯科医院は全体の約20%ほどしかありません。その中から信頼できる歯医者さんを見つけることが重要です。
インプラント治療で多くの方が気にしているのがどれだけ痛いんだろうかということです。
チタン製のボルト状のものを歯茎を切開して骨に埋め込むわけですから、とんでもない痛みをイメージしがちです。
でも実際は、当然麻酔が効いていますので、歯を抜くときと同じくらいの痛みしかありません。親知らずを抜歯するぐらいの痛みしかないんです。自分の歯と同じように噛めるインプラントにしたくても、手術が怖くて踏み出せない、という方も多いかもしれません。
あまりに恐怖心が大きいと手術全般にわたって余計な反応をしてしまう可能性もあり、危ないシチュエーションを自らの手で作り出してしまいます。実はありがたいことに、恐怖心を感じなくなるという麻酔があります。
高血圧・糖尿病・心臓疾患・呼吸器疾患などをお持ちの方は、インプラント手術ができない可能性があります。
それでもインプラントを希望されるのなら、担当医とよく相談してから決めるべきです。
妊婦の方でインプラントを希望しているなら、子供が生まれてから日常生活に戻ってからにしましょう。インプラントはメリットが大きいと聞いて受診した歯科医で、「あなたにはインプラントはできません」と言い渡されたらどう思いますか。そんな時は割り切って別の歯医者さんを探しましょう。
本当に悲劇なのは、症状と自分の技術でカバーできる範囲が釣り合わないことが分かっていない歯医者さんです。
インプラント治療に、年齢制限の上限はありません。下限は骨の成長が止まる20歳前後から受けることができます。
70歳以上の方であってもインプラント手術を受けた方はいらっしゃいます。
ただ、年齢的には問題はなくても健康状態によっては諦めざるを得ない場合もあります。
インプラント手術のできる歯科医院は全体の約2割程度しかありませんが、その限られた歯科医院の中から信用できる歯医者さんを自力で見つけ出すのはこの上なく厳しいかもしれません。もしあなたが心からインプラント手術を希望するなら、まずはしっかりと情報収集することから始めるのがいいでしょう。